人はどうして「美しいもの」に惹かれるのか

美の探求

美学とは元来、「よりよく生きる」ことの探求から誕生した哲学の一領域です。

美の探究は、この世界における在り方、佇まい、志向、所作に深い影響を与えます。

そのため、古くから人間教育の一部として組み込まれている学問です。

現代における美学は、人間教育に留まらず実に広い領域に及びます。

まちづくりやプロダクトデザイン、さらには経営、組織デザインなど、人間が生きる環境をより豊かで魅力的にする創造の基盤として様々な分野に息づいています。

近年、美意識の水準が個人や企業の成果を左右すると言われるようにもなりました。

性質の異なる⼈々の美の⾒いだし⽅の違いは、そのまま⽣き⽅やビジネスのあり⽅の違いに通じることは容易に想像できます。

実際、美的教養の必要性を感じている感度の高い人も増えてきました。

社会が成熟するにつれて、至るところで、無秩序、混沌、不調和が見受けられる時代。

だからこそ尚更高まる美への憧憬。

美の探求は人生を豊かにし、ビジネス観点からも身につける価値は極めて高いものです。

真美は美にあらず

一方で、祐音文芸研究所で探求する美は、美術館や音楽会の鑑賞を通して語られるような芸術的な美ではありません。

当然、美容やアパレルの業界で言われる「美醜」という二項対立で語られるような相対的な美でもなく。

企業研修や自己啓発の業界で安易に語られる美意識や美しいあり方でもありません。

当研究所は、一般的な美の定義とは次元がまったく異なる真の美を探求しています。

個々人の主観的な美ではなく、美醜の二項対立を超えた絶対的な美。

科学によっても、あるいは哲学によっても、解明できていない唯⼀の世界。

真知の探求学としての美学。

それは、嘘偽りのない純粋性を志向する、現代において唯⼀許された形⽽上。

私たちは「美」が上位に位置取りする世界に生きています。